徳島すぎの乾燥方法

家を建てる時に使う木材の乾燥方法にはどんなものがありますか。

木材を乾燥させるためには日にちをかけて野外などで自然乾燥(天然乾燥)させる方法と、蒸気や高周波を用いて強制的に乾燥させる方法(人工乾燥)があります。昔の家づくりは時間をかけて行っていましたので、自然乾燥によるものが多かったのですが、最近は家づくりの工期が短くなっていますので、人工乾燥が一般的になっています(柱など断面の大きいものは人工乾燥、板などは自然乾燥が多いです)。

人工乾燥
天然乾燥
乾燥方法が違うとどこにどんな影響が出るのですか。

板など断面が小さな材料は天然乾燥で材中の水分を抜いていきますが、最近では施工後の寸法精度が求められ、人工乾燥される事が多くなっています。柱など断面の大きな材料は天然乾燥では、なかなか水分を抜くことが出来ず、木材の収縮異方性から材の表面に割れが発生します。自然乾燥材のこうした表面割れは強度には影響しませんが、人工乾燥スケジュールで割れを防止することも出来ます。また、自然乾燥は熱をかけずに水分を抜きますので、スギ本来の成分を残しますが、人工乾燥の場合、熱をかけすぎると色艶、成分が損なわれる場合がありますので、使い方に応じて設計、工務店に相談してください。

なお、徳島県農林水産総合技術支援センターでは徳島大学、九州大学らとスギの耐久性・香り成分などを残す人工乾燥技術を開発し実用化しています。

木材博士

私が大活躍する「まんがで見る 木材の乾燥」で乾燥方法のことを詳しく学ぶことができるよ! 動画「徳島すぎの人工乾燥」も見てね。