長期間使われていなかった建物は、基礎の補強から着手する本格的な改修を経て、カフェへと生まれ変わりました。
設計の軸となったのは、「ぬくもり」と「居心地のよさ」。
既存の柱や建具など、生かせる要素は丁寧に残しつつ、県産材の無垢材を取り入れることで、やわらかな質感と落ち着きのある空間を実現しています。

改装する際のテーマについて教えてください。
あたたかく、ぬくもりを感じられる空間にしたいというのが一番のテーマでした。来てくださる方がリラックスできる「家のような居心地」を大切にしています。靴を脱いで上がっていただき、木の質感を素足で感じていただけるようにしつらえました。
木材を使用することになった経緯について聞かせてください。
もともと木に対する思い入れがあり、カフェをつくるなら木を使いたいと最初から考えていました。大学で教員をしていた頃から林業や山の活動に関わっており、木や自然の大切さを実感してきた経験が大きいです。
完成した建物を見た時の第一印象はいかがでしたか。
全体として「あたたかい色合いだな」と感じました。木を使いすぎて主張が強くなるのではなく、ほどよく落ち着いた雰囲気で、ゆったりとくつろげる空間になったと感じました。
完成からしばらくたった現在において、改めて思うことはありますか。
時間が経つにつれて木の色合いが変化してきていて、その変化自体を楽しんでいます。傷やシミも含めて、その場所の歴史になっていく感覚があり、むしろ魅力だと感じています。
建物について、お客様からはどのような反応がありますか。
「とても落ち着く」「つい長居してしまう」と言っていただくことが多いです。木の空間は居心地が良いようで、ゆっくり過ごしてくださる方が多いのが印象的です。そうした反応からも、木の持つやさしさや安心感を実感しています。
これから店舗や施設をつくる人に、木材を利用する際のおすすめポイントやアドバイスをお願いします。
人も木も自然のものです。木には温もりがあり、癒しを与えてくれる素材だと思います。
モニター製品[杉銘木一枚板]を選んだ理由を教えてください。
屋外のテラスで使える存在感のあるテーブルを探していました。実際に設置すると、お客様は自然と外のテラス席を選ばれることが多く、空間の魅力を高めるアイテムになっています。
設計者の声
中尾豊治さん(合同会社N企画)
無垢材は経年変化によって色合いや風合いが深まり、使い込むほどに魅力が増していく素材です。クロス材のように張り替えを前提とする仕上げと比較しても、長期的な視点ではメンテナンスの負担を抑えながら、空間の価値を育てていくことができると考えています。






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