CASE-7 コテージの改修・改装「Cottage Coliberty(コテージ コリバティ)」

徳島県阿南市淡島海岸のすぐそばに建つ、築30年以上のコテージ。
企業の別荘や民宿として使われていた建物でしたが、近年は十分に活用されているとは言えない状態でした。
そんな中、新たな宿泊施設としての再生がスタートします。
建物の構造を大きく変えるのではなく、既存の杉板などの素材を生かしながら空間の質を整える方針がとられました。
2021年1月後半に改修・改装の話が持ち上がり、その年のゴールデンウィーク前にオープンさせるという条件の中で、運営者と設計者、そして建築学生も関わりながら、場づくりが進められていきました。

この方に聞きました

西原茉莉枝さん

Cottage Coliberty

改装する際のテーマについて教えてください。

もともとある建物の良さや雰囲気を生かしながら、誰でも自由に集まれる場所にすることです。名前の「コリバティ」も、「みんなで(Co)自由に(Liberty)」という願いを託しています。

設計途中や施工途中の印象的なエピソードを聞かせてください。

キッチンの解体やタイル剥がしなどは、スタッフや建築学生の皆さんと一緒に作業を行いました。自分たちで手を動かすことで、建物への理解や愛着が深まったと感じています。

完成した建物を見た時の第一印象はいかがでしたか。

改装に関わり続けていたので、劇的な変化を目の当たりにしたという感覚は乏しかったのですが、以前の写真を見返すと、大きく変わったことを実感しました。照明や内装の色使いなど、以前にはなかった雰囲気が生まれ、空間としての印象が大きく変わったと思います。

完成からしばらくたった現在において、改めて思うことはありますか。

お客様の層が大きく変わったと感じています。以前は地元の利用が中心でしたが、現在は関西圏をはじめ県外からの宿泊が増えました。ファミリー層、若い世代の社会人グループ、ゴルフなど共通の趣味をお持ちの大人のグループなど、幅広い年代の方にご利用いただいています。海外から個人旅行でお越しになる方もいます。

これから店舗や施設をつくる人に、木材を利用する際のおすすめポイントやアドバイスをお願いします。

お客様から「木の香りがする」「なんだかあたたかい」といった声をよくいただきます。また、運営してみて気付いたのですが、木のメンテナンスは自分たちだけでできることも結構あります。

モニター製品[KUKUPADDLE(木頭杉のパドル)]を選んだ理由を教えてください。

この地域ではSUP(スタンドアップパドル)が盛んで、海と関わる体験がこの場所の魅力の一つになっています。その象徴として、木頭杉のパドルを取り入れました。地域のアクティビティと木材を結びつけるアイテムとして、空間のコンセプトとも相性が良いと感じています。

設計者の声

福田頼人さん(くすの木建築研究所)

もともと使われていた杉の板は、この場所の大きな魅力です。その雰囲気を残しながら整えていくことを意識しました。調湿性や音の伝わり方といった点でも、木の空間には独特の心地よさがあります。

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