CASE-8 スタッフ用の休憩・宿泊施設「山神果樹薬草園 ボランティアハウス」

徳島県名東郡佐那河内村にある山神果樹薬草園は、柚子やすだちなどの柑橘を栽培し、ジュースやリキュールなどの食品や飲料を製造する農園です。
今回紹介する『ボランティアハウス』は、農園の景観との調和を大切に設計され、内部には徳島すぎが使われています。
収穫作業の合間に体を休める場所であると同時に、農業に関心を持つ人が集い、交流する拠点としての役割も期待されています。

この方に聞きました

早川 平さん

山神果樹薬草園 リーダー

山神果樹薬草園 ボランティアハウスは、どのような目的でつくられましたか。

収穫期の人手不足に備え、繁忙期に応援スタッフやボランティアが滞在できる宿泊施設として整備したのが『ボランティアハウス』です。現在は主に本社の松山油脂の他事業所から応援に来る社員が利用しており、将来的には農業体験や交流の場としても活用していきたいと考えています。

どのような建物なのでしょうか。

設計は、松山油脂の施設全体のデザインコンセプトを踏まえながら進められました。最大8人が宿泊できる設計とし、農作業で汗をかいた後もゆっくり休めるよう、シャワーなどの設備を整えています。

完成した建物を見た時の第一印象はいかがでしたか。

農園の中に建物を建てると景観の中で目立ってしまうのではないかという心配もありましたが、柚子やすだちの木が広がる景色の中にあっても違和感がなく、自然に溶け込むような空間になりました。木の温もりがしっかり感じられる内部も良いと思っています。

山神果樹薬草園 ボランティアハウスを利用した人の感想について教えてください。

建物に入った瞬間に感じる木の香りが印象的だという声をよく聞きます。農作業のあとにゆっくり体を休められる落ち着いた雰囲気があるという感想もあります。
また、複数人が同時に宿泊した際には、テーブルを囲んで打ち合わせをしたり、食事をしたりと、自然とコミュニケーションが生まれる場所にもなっています。

これから店舗や施設をつくる人に、木材を利用する際のおすすめポイントやアドバイスをお願いします。

木を使った空間は、やはり温もりが感じられるのが魅力だと思います。山神果樹薬草園では自然との調和を大切にした施設づくりを意識しているので、地域の素材を取り入れることは、その土地の環境や文化ともつながる建物づくりに資すると実感しています。自然の中で活動する施設や地域に根ざした施設には、木材は相性の良い素材だと思います。

モニター製品[よりみちベンチ]を選んだ理由を教えてください。

農園内は散策できるようになっていますが、「景色を眺めながら一息つける場所があれば…」と考えていました。
そこでモニター製品として[よりみちベンチ]を導入しました。現在は複数の休憩スペースができ、農園を訪れた人がゆっくり景色を楽しめる場所になっています。
[よりみちベンチ]は特に景色の良い場所に設置していて、「写真を撮るのにも良い場所」といった声をいただくことが多く、来園者にとって印象的なスポットの一つになっています。

設計者の声

島津臣志さん(島津臣志建築設計事務所)

地元の杉を使って建築することは、設計・施工側から提案しました。
杉は見た目や触り心地、香りなど五感に働きかける素材です。多少傷がつきやすいといった面をデメリットと捉えられることはありますが、それよりも杉を使うことで得られるメリットのほうが大きいと感じています。また、建築に地域の木材を使うことは、山の手入れにつながり、結果的に川や海、そして地域の環境を守ることにもつながります。

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