田んぼと住宅に囲まれた穏やかな環境の中に整備された「南井上にじいろ認定こども園」。広い敷地を生かし、園児がのびのびと過ごせる空間と、職員の目が届く安心感を両立させた園舎として計画されました。
建物の中心に職員室を配置し、各保育室を見渡せる構成とすることで、安全性と保育のしやすさに配慮。さらに、回廊や引き戸によって空間同士がゆるやかにつながる設計が、活動の広がりと柔軟な運用を可能にしています。

木材を使用することになった経緯について教えてください。
設計者からの提案がきっかけです。「木材を採用しませんか」とお聞きした時は、正直「大丈夫かな?」と不安が頭をよぎりました。でも、内野設計の皆さんが木材の特長を詳しく丁寧に説明してくださったので、納得してお任せすることにしました。
設計途中や施工途中の印象的なエピソードを聞かせてください。
建設がウッドショックの時期と重なり、建材不足には気を揉みました。4月に開園できなければ子どもたちの行き場がなくなってしまいます。「子どもたちが困らないように」と、工事の優先順位を工夫して取り組んでいただきました。
完成した建物を見た時の第一印象はいかがでしたか。
建設現場に並べられていた大きな木が、こんな風に使われたんだと、改めて感動しました。丸太の柱などを、つい触りたくなってしまったのを覚えています。
完成からしばらくたった現在において、改めて思うことはありますか。
木質空間の雰囲気が、より一層やわらかさを増してきたと感じます。手入れについても、身構える必要はないと分かりました。工作の糊をこぼしたり、急な嘔吐があったりしても、拭き取って消毒するだけで対応できます。
建物について、子どもたちや保護者の皆さんからはどのような反応がありますか。
子どもたちは、大きな丸太の柱に毛糸を巻き付け、そこにいろいろなものをくっつけて「見立て遊び」を楽しんでいます。木材がふんだんに使われている環境だからこそ生まれる遊びは、発達にも良い影響があると感じています。
これから店舗や施設をつくる人に、木材を利用する際のおすすめポイントやアドバイスをお願いします。
杉には抗ウイルス作用があるといわれますが、そのおかげか、他の園で感染症が流行している時期でも、当園では一人発症しても拡大せずに済むことがあります。また、全身で木を感じられる空間は温かく、子どもたちが落ち着いて生活できています。
モニター製品[ログテーブルセット]を選んだ理由を教えてください。
木の空間と調和し、子どもたちが日常的に使いやすいものを選びました。小さな子がベンチをテーブル代わりにして「ままごと」をするなど、年齢に応じて自由な遊びの場になっています。
設計者の声
内野輝明さん(内野設計)
田んぼと住宅に囲まれた敷地の中に、大きな木に囲まれた「こどもの杜」をつくることをイメージしました。杉の柱が立ち並ぶ空間で、子どもたちが木陰を走り回ったり、ゆったり過ごしたりする姿を思い描いて計画しました。









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